平成16年7月31日
〜8月7日のうち

【8月5日分】
 蒸ノ湯(ふけの湯)温泉 
後生掛自然研究路を見た後、しゃくなげ茶屋で一休みして蒸ノ湯温泉を目指して山道を歩き始めました。ブナ林の中の道は割ときちんとしていて途中小さな分かれ道もありますが、道なりにまっすぐひたすら歩きます。途中の大深温泉まではおよそ2qで1時間ほどです。

↑後生掛温泉から大深温泉への山道

↑小さな赤い実の草を見つけました


山道を歩いているとキレイなチョウチョが飛んでいました。都会じゃチョウチョなんてあまりいないものな。キレイなアゲハチョウでした。そしてまたしばらく行くと林の中にあじさいの花がたくさん咲いている場所を見つけました。背の丈は1m程度の小さなあじさいがあちこちにありました。良く見ると花(実際には花ではないらしい)の形もいろいろなんですねぇ。しかし8月にあじさいがこんなキレイに咲いてるのは高い山の中だからなのでしょう。


←↑道端にたくさん咲いていた小さな花
結構歩いた気がして不安な気持ちになり始めた頃、ようやく大深温泉の前に出ることが出来ました。ここもなかなか雰囲気が良さそうです。またの機会にということで、大深温泉からバスの通る県道への舗装された道を登っていくとその県道に出てきます。蒸ノ湯はこの県道を超えて坂道をず〜っと下っていかなければいけないようです。しばらく行くと眼の下に蒸ノ湯の建物らしいのが見えてきました。途中で追い越していった観光バスから団体客でロビーは満員となっていましたが、受付で500円を支払って日帰り入浴となりました。

↑蒸ノ湯温泉の本館

↑入口
標高1100m付近にある蒸ノ湯(ふけの湯)温泉は300年ほど前に発見されその頃から地熱を利用した蒸し(ふかし)湯として知られていました。三角屋根の本館入口には「秘湯と夏祭り巡り・・・○○さま歓迎」と書かれた札が2つ、団体もドカドカ押しかけるんじゃ秘湯じゃ・・・。ロビーは意外と広々して新しいカンジ。ロビーを抜けると本館の建物があり、館内露天風呂と内湯があり、こちらの泉質は単純酸性泉(低張性・酸性・高温泉)、効能は神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、打ち身、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後回復、疲労回復、健康増進などです。泉温は88.8℃と書いてありました。そして屋外に別に露天風呂が2つあります。こちらの泉質は単純温泉となっています。昔は屋外露天風呂の辺りに大規模な湯治客用の建物があったそうですが、土砂崩れで今はこの本館のみでの営業となっています。
〒018-5141秋田県鹿角市八幡平ふけの湯温泉 0186-31-2131 http://www.ink.or.jp/~fukenoyu/frame.html


↑本館ロビー  →館内露天風呂
館内露天風呂は本館に面した屋外にあって高台になっているので景色はいいです。また本館の一番奥には内湯もありいずれもお湯はやや白濁色で浴槽には青森ヒバが使われていてそれほど広くない浴槽ですが湯加減もちょうど良いカンジでした。

←↑内湯
ふけの湯温泉で有名なのはどちらかというと屋外にある露天風呂です。計画では11:09に出る八幡平頂上に行くバスに乗るところでしたが、あいにくのんびりし過ぎて時間が迫っていました。でもここまで来て屋外露天風呂に入らないわけにもいかないので、八幡平頂上はまたの機会と言うことになりました。さて、屋外露天風呂は一旦本館を出て砂利道を本館の右側の砂利道を5分ほど歩いていくと視界が大きく開けて左手には温泉で白く濁った川が見えてきます。道の右手に最初に見えるのが女性用の屋外露天風呂です。ここは塀がきちんとされていたようなので安心して入れるのではないでしょうか。さらに進とやはり道の右手に男性用の屋外露天風呂があります。まわりはあちこち湯気が音を立てて噴出しています。既に数人の先客がいました。浴槽はこちらもヒバ造りのそれほど広くはないものでした。お湯が木の樋を伝って流れてきているのが面白いです。

↑屋外露天風呂は川に沿ってあります

→男女別の屋外露天風呂
(入浴中のヒトには消えてもらいました)
川を渡ったところには混浴の露天風呂があります。開けたところに、さらに言えば「空き地」にいきなり現れた露天風呂と言ったカンジですが、脱衣所は割と新しくきちんとしています。浴槽も2つあって高いほうから低い方へ流れていきます。浴槽はやや広いですが場所的に開けているのでちょっと入りにくいかもしれないですネ。まあ、逆に露天風呂らしいのかも。。。

←混浴露天風呂
↑ふけの湯神社
ところでふけの湯の本館1Fには金勢大明神が祭られている「ふけの湯神社」があります。ご利益は子宝と縁結び、健康とかで祈願したヒトが奉納した大小様々の「金勢さま」が並んでいます。うーん、この形。。。なんだか、しかし立派だ。八幡平頂上を諦めたので13:18のJR八幡平方面行きのバスまでは時間がありました。食堂でお昼を食べながら待つことにしました。団体さんがお昼を食べて出掛けていくと大分ひっそりとしてきました。
 古遠部温泉 
ふけの湯を13:18に出発したバスはまたもyosi1人だけを乗せて走ります。大きなバスなのにもったいないですねぇ。バスは十和田湖行きですが、今日の宿となる古遠部温泉へ行くためJR花輪線の八幡平駅で降りました(14:04)。無人駅の待合室も駅前も真夏の昼間のせいか誰も人通りもなくひっそりとしていました。列車がくるまで駅前の食堂兼喫茶店で時間をつぶしました。

↑八幡平駅

↑大館行きの列車

↑窓が額縁の様になります
やがてやってきた大館行きのディーゼルカーに14:38乗りました。久しぶりに乗ったクーラー無しの列車でした。昔は夏は窓を全開にしてあちこち旅をしたっけ。そして窓を開けると風が気持ちいい!それに田んぼの稲の匂いとかが入ってきたりして旅をしている気分になります。大館までちょうど1時間で到着して、すぐにやって来た奥羽本線の普通電車に乗り津軽湯の沢には4時少し前に到着しました。がらんとした無人駅のホームに降り、地下道をくぐってなんにもない駅の外に出ると前もって連絡しておいた宿の方が車で待っていてくれました。車に乗せていただき川沿いの国道をしばらく走った後、細い脇道に入り、駅からは10分程で古遠部温泉に到着しました。古遠部温泉は昭和30年に保養所として作られ、その後1985年に旅館として営業を始めた割と歴史的には浅い温泉宿です。

←古遠部温泉全景  ↑玄関 
玄関を入ると待合室があり、地元の人たちが集まっていました。

↑玄関と待合室

↑玄関から見たとこ
待合室の前を通り廊下を進むと左に事務室さらに大広間への廊下を見ながらまっすぐ進むと左右に分かれる階段があり降りたとこが宿泊部屋になります。浴室は右側の奥にさらに1段下がったとこにあります。

↑左側が事務室、左奥が大広間

↑左の写真のとこから階段を降ります

↑階段を右に降りると奥が浴室です

↑脱衣所も質素です

↑浴室入口
【古遠部温泉】
青森県南郡碇ケ関村大字碇ケ関
字西碇ケ関山1の467
0172-46-2533
一泊二食:\6,600(税込)
日帰り料金(税込)
大部屋1人\630
小部屋1人\1800、2人\2100、3人\3150
     4人\3700、5人\4200
湯治(税込)1名あたり
1泊1名\2700、2名\2400、3名\2200
電気ガス水道料金込 布団1日\700
部屋に通されると既に布団が敷いてありました。これは一見手抜きのようにも思われますが、本来の湯治は数日間、日に数回浴用と休憩を繰り返して行うものなのです。部屋はエアコンはもちろんですが鍵もないのにはちと驚きましたが、きれいに掃除されていて快適に過ごせそうでした。ここの温泉は男女別の内湯が1つずつあるだけです。早速浴室に行ってみると地元の人が既に数人入浴中でしたが、まあ、お世辞にもキレイな浴室とは言えません。シャワーもカランもありません。しかしこの温泉の成分はもちろんのこと、湯量の豊富なことには驚かされます。浴槽は5人位入れば一杯でそれほど広くはないですが宿の人の話では噴出した源泉をそのままパイプで引き込んでいるそうで浴槽にはじゃんじゃん湯が噴き出されてきて、浴槽から溢れたお湯は洗い場を浅い浴槽のようにしているほどです。地元の人は洗い場で桶を枕に寝転んでこの溢れたお湯を浴びていました。たまに他の温泉でも洗い場に寝転んでいる人はいますが、普通は桶でお湯をかぶりながらというところがここは溢れたお湯が豊富なのでその必要がないわけです。後ほどyosiもやってみましたが背中からじんわりと温泉が染み込むカンジでとてもいいものです。お湯は宿のパンフレットには透明とありましたが、浴槽の中で温泉成分が化学変化してややうす青緑色のようなカンジです。源泉温度が42℃なので温度もちょうどいいのです。洗い場には温泉成分で茶色に変色し、沈殿物が分厚く固まっています。
【温泉成分分析】

性状:無色透明僅かに炭酸塩味無臭
    ph6.48

湧出量:約500リットル/分

泉温:42℃

成分:水素、カリウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、第一マンガン、銅、亜鉛、塩素、硫酸、ヒドロ燐酸、ヒドロ炭酸、ヒドロひ酸、けい酸、ホウ酸、遊離炭酸

適応症:神経痛、神経炎、脳溢血後の半身不随、火傷、リウマチ、小児麻痺、小児病、疲労回復、内分泌系疾患、婦人炎性疾患、腎臓、尿道症、肝臓疾患、神経衰弱の興奮型、運動機能障害、ヒステリーの興奮型、外傷性障害、心臓血行器病、不眠症、気管支喘息、動脈硬化、アレルギー性鼻炎、慢性皮膚病、アレルギー性気管支カタル、創傷

↑地元のヒトの真似してやってみました

↑部屋   →大広間
食事は朝夕とも大広間で頂きます。この日に泊まったのは他に地元の(元)秋田美人5人組だけでしたが、まあ、賑やかでした。この辺ではこれが最大の娯楽なのでしょうか?このおばあちゃん達はyosiにも話しかけてくれたり、とても陽気でしたが、おしゃべりは方言で何を言ってるのか全く意味がわかりませんでした。入浴もワイワイガヤガヤ、扉も開けっぱなしだし。。。ところで、食事ですが、はっきり言ってこの値段でこの食事はスゴイです。贅沢ではありませんが、手間暇を掛けた食事は質も量も十分過ぎるものでした。食事の後は再び温泉に行きましたが、日帰りの地元の方達はすでに帰った後で、宿泊者の♂はyosi1人ということで貸切状態で豊富な完全掛け流しのお湯を独り占めしてしまい、なんだかもったいない気分でした。夜、1つしかチャンネルのないテレビをぼ〜っと見ていると雨が降ってきました。
↑夕食は、きりたんぽや天ぷら、岩魚に刺身、山菜などなど・・・

↑朝食も結構なボリュームでした
翌日の朝も雨は降り続いていました。朝食を食べてしばらくして日帰り入浴の時間が始まると共に地元の人達が次々とやってきました。昨日見かけた人もいました。帰りも宿の方に車で送っていただいたのですが、ご主人の話ではテレビの取材も何回かお願いされたそうですが地元の方を大事にしたいと断わり続けているそうです。値段もホントはもう少し高くしたいのだと思います。でも地元のおばあちゃん達のことを考えてこの安い値段でがんばってるのでしょう。ここは地元の人たちの社交と療養の場所なのです。非常に良心的で食事も温泉も素晴らしいけどトイレも汲み取り式だし洗面所も流しといった感じでハッキリ言うと設備的には劣り、観光気分で行くのには向いていない場所かもしれません。ただ、ホントに温泉が目的ならぜひぜひ一度は行ってみて欲しいところでした。

東北秘湯巡りの旅(7/7)へ続く・・・いよいよ最終回